こんにちは、イバスタです。
今回は医師や看護師とうまくコミュニケーションをとる方法について解説していきます。
これから病院薬剤師を考えている方、今すでに病院薬剤師として働いている方の中にも、医師や看護師とのコミュニケーションについて悩まれている方がいるのではないでしょうか?
医師や看護師とうまくコミュニケーションが取れないんだけど
どうしたらいいだろう?
こんな悩みについて解説します。
コンテンツ
薬剤師が医師や看護師とうまくコミュニケーションを取るために
薬剤師が医師や看護師とうまくコミュニケーションを取れるようになると医師へ処方提案をしやすくなったり、治療方針について深く関われるようになります。
看護師とコミュニケーションがうまく取れると、カルテ上には書かれなかった詳細な情報をリアルタイムで得ることができますので、患者情報収集がかなり効率的になります。
そして何と言っても仕事がとてもやりやすくなり、毎日充実した気持ちで生活していくことができます。
しかし、仕事をしていく上では、自分と気の合う医師や看護師ばかりではありません。
もちろん仕事ですから苦手な医師や看護師とも連携をしていく必要がありますよね。
ではそれも含め、医師や看護師とうまくコミュニケーションが取れるにはどうしたらよいか解説していきます。
さて私の背景ですが
・病院薬剤師として7年間勤務している
・周りから苦手とされている医師や看護師と気にせずコミュニケーションが取れている。
・同僚の薬剤師から代わりに伝えてくれとよくお願いされる。
(これが良いことなのかは分かりませんが)
このような背景になっております。
では早速いきましょう!
苦手なのは会話する回数が圧倒的に少ないから
先に結論を言ってしまうと、うまくコミュニケーションができていない理由は
会話する回数が圧倒的に少ないからです。
例えば、初対面の方といきなり仲良くなれますでしょうか?
大体、お互いに年齢や出身地、家族構成、趣味などから始まって、共通点を見つけていきます。
そしてお互いに共通点が見つかると、次第に盛り上がり、仲良くなって、うまくコミュニケーションが取れていく流れではないでしょうか?
うまくコミュニケーションが取れるまでには少し時間がかかります。
特に苦手意識を持っている人にはそれ以上に、会話する回数が少なくなっていきますので、より時間がかかってしまいます。
なぜなら苦手とする人が近づいてくると無意識のうちに避けてしまったり、何か言われると嫌なので、こちらから何も言わないようになってしまっているからです。
苦手意識をなくすためには、まずは会話をどんどんしていかなければ解決はしません。
苦手とする人を避けず、会話に絡んでいくことがうまくいく一歩です。
会話をする機会を増やすこと。これが医師や看護師とうまくコミュニケーションをする上での前提条件になります。
会話の機会を多くするために
では会話の回数を多くするためにはどうしたらいいでしょうか?
1つの例としては、担当している患者さんの情報をこまめに医師や看護師と報連相することです。
もちろん、その都度、医師へ電話で連絡したら確実に嫌がられますので、病棟に来た時や廊下であった時に声をかけましょう。
これは、指示を実行した報告にもなりますので、信頼を積み上げていけます。
看護師では、患者さんが使用している内服や注射薬での注意点をカルテに書くだけでなく直接伝えたりと看護師と共有した方が良い情報は、たとえ小さなことだとしても、インシデントを防ぐこと役立つので報連相をどんどんしていきましょう。
例えば、癌性疼痛でオピオイドを使用してる患者さんがいた場合。
〇〇さん
腰の痛みがだいぶ良くなりましたね。
レスキューも使用していないのでコントロール良好ですね。
ちょっと便秘気味なのが気になりますが。
昨日は痛みが出て夜中起きることがなかったんですよ。
本人もぐっすり寝れたと言ってました。
ただここ2日くらい便秘気味なんですよね。
このように、看護師と医師とは、担当している患者さんについて共通の話題ですし、患者さんの状態は日々変わっていくので、会話は毎日新鮮になります。
また薬剤師にもメリットがあり、カルテには書かれていない情報も教えてくれたりします。
このように会話の機会を多くするためには患者さんの情報を把握して、医師や看護師と共通の話題にしましょう。
頻繁にディスカッションできるので、患者さんのためにもなります。
自分がされて嬉しいことを相手にする
コミュニケーションをうまく取るには、自分がされて嬉しいことを考え、相手に積極的に行いましょう。
薬剤師はサービス業だと私は思いますので、医師や看護師が嬉しいことをやりましょう。
例えば、嚥下機能が下がっている患者さんが入院して来た場合。
医師か看護師から、代替薬の提案か、粉砕可否、簡易懸濁可能かについて質問がきて調べることになるかと思います。
もし事前に知ったのであれば、結局後々やることになるので、先に調べておいて電子カルテに記載をすることをオススメします。
もしかしたら無駄になるかもしれません。
しかし、その記載を医師、看護が見て参考にするかもしれません。
また後日、別な薬剤師がその患者さんの服薬指導をするために、その書いた情報を参考にするかもしれません。
これって医師や看護師、同僚の薬剤師にとって嬉しいことだと思いませんか?
このような積み上げで、医師や看護師から頼られるようになり、徐々に話しかけられるようになります。
なぜなら、先回りし問題を解決する、気が利いて、役立つ薬剤師だと、医師や看護師が評価するからです。
もし看護師で忙しくしていて話かけられない場合、内服薬の注意点、注射薬の配合変化などをメモで看護師が見る場所に私は残しておくようにしておきます。結構これはオススメです。
こういう一歩先を見越した小さな配慮を積み上げて行くとうまくコミュニケーションが取れます。
医師や看護師からの質問にすぐ答えることができる薬剤師は信頼を勝ち取ることが出来るかもしれませんが、毎回やるのは無理な話です。
それよりも分からなければすぐに調べて正確な情報を伝える真摯な姿勢が大事です。
小さなことでも感謝を伝える
小さなことでも感謝を伝えてられていますでしょうか?
「ありがとう」という言葉は、何度でも使えて、そのうえ相手を良い気持ちにさせる、これほど素晴らしい言葉はありません。
ありがとうと言われて嫌なひとはいません。
小さな配慮でもどんどん感謝を伝えて表現していくと、相手も仕事をすると気持ちがいいですし、実はこれが上手くコミュニケーションをする上でもっとも効果のあるだと私は考えています。
恥ずかしがらず、どんどん「ありがとう」の言葉を伝えましょう。
可能ならプライベートでも関わってみよう
もし可能であれば、病院主催のイベントなどに参加して、いつもと違う一面をみるのもいいかもしれません。
いつもは生真面目な方も、お酒を飲んだら実は穏やかで陽気な人なのかもしれません。
プライベートで関わってみることで、ただ患者さんの為に一生懸命な人だったんだとか、背景を知ることでより仲良くなることができます。
例えばゴルフコンペ、BBQやボーリング大会など、職場とは違う一面が見えて、こんな人なんだと思うことがあります。
私も、BBQに参加してから、苦手だった医師の日常の顔を知ってから積極的に関わるようになり、うまくコミュニケーションが取れるようになりました。
もちろん、プライベートまで一緒にいたくないと思うのは仕方がありませんが、一度だけでも参加すると意外に面白かったりしますよ。
全ての人とうまくコミュニケーションを取れないのは当たり前と気楽に考える
全ての人とうまくコミュニケーションを取ることはできません。これは避けられない事実です。
私は医師や看護師とうまくコミュニケーションが取れている自信がありこの記事を書いていますが、それでもうまくいかない人は本当にいきません。
私なんかは、非常に真面目な方とは残念ながら相性が合いません。
どうやっても改善することはありませんでした。
苦手な人は必ずいます。これは仕方がないことです。
なので、もしそれでも関わる必要がある場合は、相手にどう思われているとか、そんなことは考えずに淡々と必要な時だけコミュニケーションを取るようにしてみてはいかがでしょうか?
うまくコミュニケーションを取れるということは、何も仲良くなることが全てではなく、自分が嫌だなという気持ちが出てこなければいいと思いますので、気持ちを割り切って、この人とはうまく行かない、ビジネス上の付き合いだと淡々といきましょう。
気にいられるようにするとストレスがかかりますので、すぐに諦めて淡々とやると以外にスムーズにいくもんです。
時間をかけてゆっくり人間関係を構築していこう
いかがだったでしょうか。
今回は薬剤師が医師や看護師とうまくコミュニケーションをとるための方法について説明をしました。
そもそも、医師や看護師との関係も結局は人と人の関係なので、知識を身につけるということや、迅速な対応をすることも重要ではありますが、それよりも相手のために何ができるのか、また忙しい時にどのように気を使い連携をとるか。このようなことを意識していただければ、自ずと良好なコミュニケーションを取ることができます。
しかし、お分かりかもしれませんが、今日明日でいきなり良好なコミュニケーションを取れるわけではなく、日々の積み上げで形成されて行くので、まずは小さな行動を起こし積み上げてみてはいかがでしょうか?
以上です。