【治らない口内炎】範囲と使用頻度によって購入する薬を選ぼう

こんにちは、イバスタです。

ここ最近口内炎で悩んでいたので、初めて口内炎治療薬を購入しました。

広い範囲の口内炎が上顎にできてしまい、ものすごく痛かったです。

特に食事は満足に取ることができませんでした。

病院薬剤師として日々抗がん剤を投与した副作用で口内炎が出来てしまう患者さんにお会いしていますが、こんなに辛いとは思いませんでした。

結局完治するまでに2週間かかりました。

あまりにも口内炎が辛かったのでドラッグストアで口内炎治療薬を購入してきました。

口内炎も様々な種類があるので、シーン毎による使い分けを説明したいと思います。

この記事では口内炎で困っている方口内炎治療薬の購入を検討されている方へ向けた記事を書いてます。

口内炎の範囲と使用頻度によって購入する薬を選ぼう

口内炎の範囲と使用頻度によって購入する薬を選ぼう

先に言ってしまうと、口内炎の範囲によって選ぶ市販薬は変えるのがいいかと思います。

小さな口内炎でしたら貼付タイプか、我慢できるなら放置でいいですが、広い場合ですと食事も満足に取れないので、軟膏タイプをオススメします。

今回は上顎の広範囲の所に口内炎が出来ていたのでオルテクサー口腔用軟膏を選択しました。

 では口内炎治療薬について説明したいと思います。

口内炎(アフタ性)とは

そもそも口内炎とはどのような症状なのでしょうか?

頬の内側や舌、唇の内側などに周りが赤っぽく中央部が浅くくぼんだ白っぽい円形の痛みを伴う浅い小さな潰瘍(直径10mm未満)が1〜数個出来た炎症の総称です。

オルテクサー口腔用軟膏添付文書より引用

原因はストレス疲労、睡眠不足、栄養不足(ビタミンB2)の不足が挙げられます。

小さな口内炎ならそのまま経過を見てもいいと思います。

ただし2週間以上口内炎が持続するようならば、歯科、耳鼻科等に受診することをオススメします。

口腔用軟膏のメリット

効能 口内炎:(アフタ性)

用法・用量:1日1〜数回、適量を患部に塗布してください。

オルテクサー口腔用軟膏添付文書より引用

まず口腔用軟膏のメリットを挙げると

  • 薬がゲル化しているので粘着力がよく患部に長く留まる
  • 1日何回も使用可能
  • 苦味がなく使いやすい

このようなメリットがあります。では順に説明していきます。

まず薬の特徴です。

薬自体がゲル化(ゼリーのような感じ)しているので口内炎の所にしっかりくっつきます。

デンタルクリームのゲル

このようにゲル化しているので、舌で触ったとしてもなかなか取れることはありませんね。患部にしっかりとくっついている感じです。

軟膏のメリットは1日何回も使用可能なところです

貼るタイプなんかですと、

1患部に、1回1錠、1日1~2回 白色面を患部粘膜に付着させて用います。

アフタッチA添付文書より引用

このように貼るタイプは、使用制限があり、口内炎が広い範囲の場合は使いづらいです。

また、オルテクサー口腔用軟膏だと、かすかにレモン味がするので使い勝手はいいと思います。

口腔用軟膏のデメリット

  • 唾液によって流れていってしまう
  • 免疫抑制剤や抗がん剤等を使用している人は注意
  • ベタつきで歯や舌にくっついてしまう
  • 手が汚れる、手洗いが必要
  • 使い過ぎて消費が早い

一方でデメリットもあります。

まず挙げるなら、口の中に塗るので、気になって何度も患部を舌で触ると徐々に舌や歯にくっつき取れていきます。

そして徐々に剥がれていき、軟膏を塗り直すことで使用回数が増え、すぐに使い切ってしまいます。

できる限り薬を塗った後は患部を触らないようにしましょう。

次に、軟膏は手で塗ることになります。

手が汚れること、薬の特徴から軽く水洗いしてもなかなか薬が取れません。

ハンドソープなどを使用したり、汚れるのが嫌ならば手袋を使用するといいでしょう。

最後にステロイド内服薬と免疫抑制剤、抗がん剤等を内服、点滴している方は特に注意しましょう。

もともと体を細菌などから守る免疫系が抑制されて(動きを抑えられて)いるので、ステロイドを含む口腔用軟膏を使用すると、口の中で細菌などが増殖するかもしれません。

もし違和感を感じた場合は、歯科や耳鼻科に受診するようにしてください。

貼付タイプ(口腔粘膜付着剤)のメリット

まずは貼付けタイプの用法についてです。

口内炎パッチ大正クイックケア添付文書より引用すると

成人(15才以上)・小児(5才以上):1患部に1回1枚を1日1~2回、患部粘膜に付着させて用いてください。
5才未満:使用しないこと。

口内炎パッチ大正クイックケア添付文書より引用

このように1患部に1回1枚を貼ることができます。

次に貼付タイプ(口腔粘膜付着剤)のメリットは

  • 一度貼れば剥がれにくい
  • 炎症部位をしっかり保護できる 
  • 舌や歯につくことはない
  • 手が汚れたりしない
  • 口内炎の箇所が限定的ならこれ
  • 使い過ぎない

貼付タイプ(口腔粘膜付着剤)のデメリット

  • 炎症部位が広範囲だと使用が難しい
  • 使用回数に制限がある

まず貼るタイプは、貼る範囲が限られてしまいます。

そのため広範囲に口内炎がある場合は、使用回数が限られているため、患部全体を張り切れません。

さらに使う場所によっては上手く貼れないかもしれません。

 

成人(15才以上)・小児(5才以上):1患部に1回1枚を1日1~2回、患部粘膜に付着させて用いてください。
5才未満:使用しないこと。

口内炎パッチ大正クイックケア添付文書より引用

添付文書に記載されている、患部をどう設定するかで解釈は違うと思いますが。

しかし多くても1患部1日2枚までというのも制限としては厳しいかなと思います。

その他:ステロイドが含まれない製剤

最後にステロイドを含まない製剤についてです。

ステロイド製剤は強く炎症を抑える反面、口の中の感染症のリスクが生じます。

特にプレドニンなどの免疫抑制剤、抗がん剤を使用されている患者さんにオススメしづらい場合は、ステロイドの含有されていない製剤がオススメするのがよいかと思います。

ステロイドが含まれない製剤メリット

  • ステロイドが含まれていない
  • 使用回数が多く使える
  • 乳幼児も使用可能(ただし要相談)

ステロイドが含まれていないので比較的安心して使用できるかと思います。添付文書上では

本剤は、使用成績調査等の副作用の発生頻度が明確となる調査を実施していない。

オルテクサー口腔用軟膏0.1%より引用

副作用の発生頻度に関する調査はされていないので、正直のところどのような副作用が生じるかは不明です。

さらに、ステロイドが含まれていないので、ステロイドを使うことに抵抗がある方に使用可能です。

また乳幼児でも使用可能なので、年齢を選びません。

ステロイド含有ですと小児(5才以上)で使用可能なので、それより小さなお子様に使用可能です。

ステロイドが含まれない製剤デメリット

  • 抗炎症効果がステロイドを含む製品と比べて低い

デメリットとしては抗炎症効果が低いため、炎症を抑えるという効果はステロイドを含む製剤と比べると期待できません。

そのため安全に使用したい方には向いている薬剤だと思います。

口内炎の範囲と使い方を考えた上で薬は選んでください。

今回は口内炎の薬の使い方について説明しました。最後に口内炎の使い分けのポイントと具体的な市販薬です。

口内炎治療薬の使い分けのポイント

口内炎治療薬の使い分けのポイント
  • ステロイドを使用できるか
  • どれくらいの頻度で使用したいか
  • 口内炎の範囲はどれくらいか 
  • ステロイドを使用できるか

使用できない:広範囲

軟膏タイプ:口内炎軟膏大正A

使用できない:狭い範囲

貼るタイプ:口内炎パッチ大正A

  • 口内炎の範囲はどれくらいか 
  • どれくらいの頻度で使用したいか

広い、または使用回数は多い方が良い

軟膏タイプ:オルテクサー口腔用軟膏

狭い、または使用回数は少なくても良い

貼るタイプ:アフタッチA

このように、⑴ステロイドが使用できるか、⑵口内炎の範囲はどれくらいか、⑶使用頻度はどれくらいかなどを考え、自分にあった口内炎治療薬を選んでもらえればと思います。

以上です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA