こんにちはイバスタです。
今回は実際にあった患者さんの症例を元に症例提示をしていきたいと思います。
年齢、背景等は全てオリジナルに変更してある事。
指導法に関しては1つの事例として参考にしてもらえればと思います。
では早速いきましょう!
コンテンツ
患者背景

- 58歳 男性
- 喫煙歴 20本/日 30年 現在も喫煙
- 趣味:ゴルフ 職業営業職
ここ最近風邪を引いた時に咳や痰がなくならず、また出勤時に電車を使用しているが、階段を登る時に息切れを感じ、近医に受診。
A病院紹介となり、今回は2度目の受診となっています。
初診時にレスピマット60吸入が処方。
前回、医師より当薬局へ吸入指導の依頼があり、患者へ吸入指導を行いました。
薬の準備までの操作は特に問題なく、本人も理解良好であった。
当薬局にて吸入方法のやり方だけ簡単に学び、実際の吸入は自宅で実施となった。
本日は当薬局で実際の吸入操作について確認を行う予定。
患者さんは勢いよくレスピマットを吸ってむせてしまった

さて患者さんの吸入操作を確認したところ、レスピマットを勢いよく吸ってむせてしまいました。
本人としては

勢いよく吸ってちゃんと吸えているんだから大丈夫でしょ?
と理解できていない様子でした。
このように勢いよく吸っていれば問題ないだろうと思っている患者さんは一定数存在しています。

このように勢いよく吸ってしまう場合は、レスピマットを勢いよく吸わなくてもいい理由を伝えることが重要です。

まず吸入薬全て言えることではありますが、上手く吸入するためのミソは適切な吸気流速(≒吸う力)です。
勢いよく吸ってしまうと、多くの薬剤が咽頭部にくっついてしまい、肺まで到達する薬剤が少なくなってしまいます。
また気管支しに到達したとしても、細い気管支にはいかずほとんどが太い気管支に行ってしまいます。(アスピレーターの原理に近いです。)
そのため、吸入をする時にはゆっくり吸うことによって、炎症部位まで薬剤を届けさせるんですね。

レスピマットはその設計上から吸気流速はほとんど必要ない設計になっています。
箇条書きでその特徴をあげると
- ゆっくりした噴霧速度なので急いで吸う必要がない。
- エアロゾルタイプなので軽く吸っても十分吸えてむしろいい。
- 多少、同期のタイミングが遅れても噴霧時間が長いのでフォロー可能
こんな特徴があるので、レスピマットを使用する場合はほとんど吸気流速が必要ありません。
勢いよく吸入する患者さんには吸入器の特徴を説明してあげましょう

今回は吸入薬を勢いよく吸ってむせてしまう患者さんの誤操作に対する吸入指導について取り上げました。
このような患者さんは多いので、ぜひ吸入薬を勢いよく吸う必要がないこと。
また
むせてしまうことで、薬剤が患部に届かず外に出てしまうこと。
むせてしまうと薬剤の効果がほとんど得られないことも説明してあげると良いかもしれません。
では最後にまとめると
- 勢いよく吸ってしまうと、多くの薬剤が咽頭部にくっついてしまい、肺まで到達する薬剤が少なくなる。
- レスピマットは吸気流速が必要ない。
- むせると薬剤が外に出てしまい、効果がほとんどなくなる。
この内容を患者さんに服薬指導してあげることで、勢いよく吸うことが実は上手な吸入方法ではなくて、逆に効果がない吸入方法だということを患者さんに納得としてもらえるかと思います。
以上です。

