こんにちは、イバスタです。

今の仕事のスキルや経験は病院薬剤師に転職した時に役立つかな?
このような悩みを解消していきます。
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職種別で役に立つスキルについて解説します

病院薬剤師に転職を考えている方は、医師や看護師と連携して医療に貢献したい、患者さんにもっと関わりたい、臨床をもっと勉強したいという様々な思いがあると思います。
今回は、転職前の仕事で培った自分のスキルや経験が具体的にどのように役立つか病院薬剤師目線で解説していきたいと思います。
解説する上で、私の背景は次の通りです。
- 病院薬剤師として6年間勤務している
- 仕事でのお付き合い、友人などからそれぞれの職業について把握している
- インターン、実務実習で様々な現場を経験している。
ではそれぞれの職業の例を上げて解説していきます。
保険薬局薬剤師

保険薬局薬剤師の方は、
病院に入社した時から、即戦力として頼られます。
さらに管理薬剤師の経験があればより頼られる存在になると思います。
その理由として
- 処方箋を読む力がある
- 服薬指導の経験が豊富
- 在庫管理の経験が生かされる
- 薬局側の経験を生かせる
この4項目が挙げられます。
ではどのようにこれらのスキルや経験が役立つのか一つずつ解説します。

まずは処方箋を読む力を臨床に生かすことができます。
病院では看護師が入院時点で患者さんから既往歴などの記録を既に取り、電子カルテ上に反映しています。
薬剤師は電子カルテ上で患者の既往歴などを簡単に見ることができるので、薬剤の使用目的についてカルテを検索することで比較的簡単に分かります。
(たまに処方意図不明な薬剤も見かけ、疑義照会をかけますが、大体は先生の好みだったりします。)
一方で、保険薬局では患者さんに聞き取りをしなければ、既往歴についてはまず分かりません。
そのため保険薬局薬剤師は処方箋と患者さんからの情報を元に、原病や薬剤の処方意図について推測しながら調剤を実施します。
しかし病院薬剤師は既に電子カルテ上で原病歴や処方意図について記載されていることが多く、保険薬局薬剤師と比較し処方箋を読む力は弱いのではと私は思っています。
その理由として私の経験ですが、とある保険薬局で患者さんに服薬指導をしたことがあります。
処方箋だけ渡されて、受診した科と処方箋の内容から、主訴としている病気を推測するのはまず無理でした。
限られた情報の中で行う服薬指導がこれほど難しいと感じたことはありませんでした。
もちろん、病院での経験があるので、患者さんの既往歴を比較的早く推測できるようになってきましたが、それでも非常に難しいと思います。
実際に、病院では電子カルテ上に全ての既往歴が記載されているわけではありませんので、処方を読む力があることで、患者さんについて細かく推測することができます。

病院薬剤師が行う患者さんへの服薬指導は1日10〜20人くらいです。(病院によっては多少の誤差はありますが)
薬剤師による病棟業務では、服薬指導以外にも配薬業務や医師や看護師からの質問対応など、服薬指導以外の業務が多くあるので、集中して服薬指導をやれる環境が実はなかったりします。
一方で保険薬局薬剤師の主な業務は調剤、監査業務、そして服薬指導です。
もちろん保険薬局ごとにはなりますが、1日に服薬指導する人数は病院薬剤師と比べると明らかに多くなります。
また保健薬局では患者さんの待ち時間を意識する必要があるので限られた時間で、患者さんへ効率よく情報提供をしなければなりません。
これは病院薬剤師にはないスキルだと思います。
なぜなら、患者さんは入院しているので、検査やリハビリで病室にいない場合を除いて、それ以外の時間帯ならばいつでも会うことが出来ますし、時間の制限はまずありません。
つまり効率よく指導するというよりも、時間をかけてしっかり服薬指導を行うという意識を持つ病院薬剤師が多いと思います。
しかし時として、時間をかけて服薬指導したと思っても、実は患者さんの雑談に付き合っただけの場合もあります。次の患者さんが待っているわけではないので、時間を区切るという意識は低いと思います。
ここから保険薬局薬剤師は服薬指導経験が多く、さらに時間配分を考えながら服薬指導を行っていた経験は病院薬剤師に転職した時に非常に役立ちます。
病院薬剤師の服薬指導は、保険薬局でやっていることと、実はほとんど変わりません。
内服薬以外に使用している点滴や抗がん剤についての説明など、説明量は増えますが、仕事としてはやることに変わりはありません。

病院も医療法人とはいえ企業ですので、経営をしていく必要があります。
実際に赤字になっている病院は多く存在します。
医業利益 2018 年度の赤字病院割合 55.3%
2019 年度病院経営定期調査集計結果(概要)より
赤字になれば倒産してしまいますので、毎年黒字を出すために、様々な施策を考えます。
病院の薬剤部でできることは、薬剤のデッドストック(期限切れ)を限りなく減らすということです。
病院は購入する薬剤が多く、かつ分子標的薬など非常に高価な薬剤を購入します。
高い医薬品で1本40万円の抗がん剤など、それらを合わせると1ヶ月に数億円などは普通であり、より大きな病院ではさらに多くの仕入れを行っています。
医薬品には期限があるため、期限が切れるとデッドストック(期限切れ)になり、丸々損失です。
デッドストックがたくさん起きてしまうとその分病院の赤字になるわけですから、いかに処方されない薬を在庫にならないようにタイミングよく仕入れられるか、また残ったとしても他の患者さんに使ってもらえるか、医師とうまく交渉しながら利益を確保することも病院薬剤師の仕事の一つでもあります。
在庫管理はまさに病院の黒字経営の為に最も重要な要素の一つです。
そのため、在庫管理の経験がある薬剤師は、病院に就職しても、その経験から重宝されます。

病院薬剤師は、保険薬局の詳細な仕事を実のところよく知りません。
例えば在宅訪問薬剤管理指導はここ最近活発になって来ていますが、病院薬剤師は具体的になにをしているのか分かりません。
在宅での療養を行っている患者さんであって通院が困難な方に対して、処方医の指示に基づき、作成した薬学的な管理計画に基づき患者さんのお宅を訪問して、薬歴管理、服薬指導、服薬支援、薬剤の服薬状況・保管状況及び残薬の有無の確認などを行い、訪問結果を処方医に報告することまでを含む業務をいいます。
公益社団法人東京薬剤師会より引用
また、保険調剤や処方箋で疑義照会をかけるポイントなどについて知りません。なのでこのような経験は病院薬剤師は知識が乏しく、非常に役に立ちます。
製薬企業

では次に製薬企業からの転職について解説していきます。
MRのスタッフが転職した場合を考えてみます。
では早速いきましょう!

MRの強みは、医師や薬剤師とやりとりをするコミュニケーション力の高さです。
例えば、面会のためにアポイントを取り付け、医師が忙しい中でも、興味を持つ薬剤の適応追加や効果に対するエビデンス、新薬の情報などを収集、カスタマイズした上で面会時に的確に提供をしたり、医師や薬剤師から臨床における薬剤使用の質問や論文の検索依頼など、多岐に渡る注文に即時に対応できるMRは非常にコミュニケーション力が高いと思います、
様々な依頼にきちんと応えていく職業ですので、忍耐力があり、交渉力もあります。
薬剤に関しては、自社の医薬品について深い知識があり、時には医師と臨床試験レベルでの薬剤討論をすることもあるかもしれません。
調剤などに慣れるには時間がかかりますが、服薬指導や医師への提案、コミュニケーションに関しては優れたところがありますので、直ぐに必要不可欠な人材になるのではないでしょうか。
特に医師を始め、看護師、その他職種との連携は仕事で得た経験から形成しやすく、また医師への質問に対応するために論文を読み込んだり、プレゼンなどの経験が豊富などで、学会発表などにも役立ちます。
無職でもその経験は生かされる

例え無職だとしても、無職だった経験が生かされます。
患者さんの中には引きこもりだった人や、生活保護を受けて生活している人もいます。無職は無職の悩みや苦労があります。また結婚して無職の場合は、子供を持つお母さんの気持ちが分かります。
つまり今まで生きてきた経験が全て病院薬剤師として生かされるというわけです。
全ての経験は病院薬剤師にとってプラスです

いかがだったでしょうか?今回は病院薬剤師に転職した時に役立つスキルや経験について説明をしていきました。
病院に来る患者さんは本当に多種多様です。
寝たきりの患者さんから、認知機能が低下した患者さん。外国人や文字が書けない人。本当に様々な人が病院に入院してきます。
今まで生きていた経験が患者さんの役に立ちます。
なので、もし転職前に得た自分のスキルや経験は、病院薬剤師になってから必ずどこかで生かされるので、もし転職した場合は、そのスキルや経験を病院薬剤師の仕事に生かして頂ければと思います。
以上です。

