【未経験者向け】病院薬剤師が持っていると良いスキル・姿勢について

病院薬局

こんにちは、イバスタです。

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経験なしで病院薬剤師になりたい人

未経験で病院薬剤師に転職したいけど..やっぱりスキルとか必要なのかな?

このような悩みについて解説していきます。

この記事の内容

1:未経験、スキルなしで病院薬剤師になった場合どうなる?

2:求められるスキル・姿勢とは、なにか?

3:事前に準備できることは?

記事の信頼性

私は病院薬剤師として新卒から6年間働いています。

私の病院では、調剤業務をはじめ、病棟業務などをローテーションで行なっており、当直では全ての仕事を一人で行っています。

では早速いきましょう!

未経験、スキルなしで病院薬剤師になった場合どうなる?

まず「未経験・スキルなし」についてですが、この記事では病院、薬局業務の経験がない方を対象としています。

例えば新卒の方、MRやMS、または他業界で仕事をされていた方などです。

さて結論から先に申し上げますと、最初はあまり仕事に貢献ができません。

しかし正直ここは大して重要じゃないです。

なぜなら経験を積んでいけば病院薬剤師として、徐々に患者さんをはじめ、医師や看護師などへ貢献することはできますから。

誰だって最初はできません。心配しないでくださいね。

私も病院薬剤師になりたての時には、薬の知識量が圧倒的に少ないのと、服薬指導経験がない為に苦戦しました。

さらに病院の朝はバタバタしています。

夜間帯に出た処方の調剤、退院患者さんの服薬指導、注射調剤業務などなど…

そのスピードについて行くことができず、何をしていいか分からないまま時間が過ぎていきます。

繰り返しますが、私も全然できませんでした。

保険薬局で勤務されていた方ならば、患者さんへの服薬指導経験があるので、職場の環境に比較的早い段階で慣れてくるかもしれませんが、いきなり第一線で活躍できるわけではありません。

なので未経験の方はまず調剤業務や注射業務、服薬指導の経験を積むことからスタートになります。

では未経験でも、少しでも早く病院薬剤師として自立するために求められるスキル・姿勢について考えていきたいと思います。

求められるスキル・姿勢はなにか?

病院薬剤師として求められるスキルは、4つあると私は考えています。

その4つとは

質問力、傾聴力とコミュニケーション力、常に疑いを持つことです。

では解説していきます。

ちなみに知識は入っていません。病院薬剤師の仕事を始めれば、医師や看護師、患者さんから次々質問がきますので、強制的に知識を身につける環境になるので結果勉強することになります。

質問力と傾聴力

特に病棟業務では患者さんから情報を聞き出すこと、話を聞くことが仕事の一つになります。

例えば、患者さんが持参薬(今飲んでいる薬)を持ってきた時を考えてみましょう。

患者背景

夜間警備の仕事をしている方。

最近、胸の痛みがあり病院に受診したところ、不安定狭心症と診断され経皮的冠動脈形成術(PCI)を実施。

ステントを留置し抗血小板薬2剤併用療法が開始となった。

持参薬(元々飲んでいた薬)

アムロジピン5mg        1回1錠1日1回朝食後
アトルバスタチン錠10mg    1回1錠1日1回朝食後

入院中に追加になった処方薬

ランソプラゾールOD15mg     1回1錠1日1回朝食後
バイアスピリン腸溶錠100mg    1回1錠1日1回朝食後
クロピドグレル錠75mg 1回1錠1日1回朝食後

こちらの患者さんは、夜間に仕事をされているようです。

入院時に大量の持参薬を持って来られました。

さっそく患者さんにお話を聞いてみましょう。

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イバスタ

こんにちは
夜間警備をされているとのことですが、終わりは何時くらいなのですか?

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患者さん

終わるのは朝10時くらいだね。

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イバスタ

仕事終わりが10時ですと
朝食は何時くらいに食べられますか?

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患者さん

朝食は昼食と一緒になることがほとんどで、大体12時過ぎくらいかな。
食べるのがお昼ごはんになるし、薬は朝食後に飲んでと書いてあるから飲んじゃダメなのかなと思って。

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イバスタ

お食事を取られるのが12時過ぎ。
朝食はお昼と一緒になることがほとんどで
朝食を食べていないから飲めないと思われたんですね。

ちなみに帰宅されてから寝る時間と夜間警備は何時からなりますか?

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患者さん

そうだね
帰ってから寝るのは14〜15時過ぎかな
出勤は夜の24時くらいだね。

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イバスタ

それなら、夜は内服できそうですね。

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患者さん

それがね、一人暮らしでさ。
夕飯はいつも外食して仕事に向かうんだ。

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イバスタ

それだと薬を持っていくのを忘れそうですね。
今飲んでいる薬ならばお昼に飲んでも大丈夫なので、お昼に用法を変えてみましょうか?

今回の質問で

・仕事が終わるのは朝の10時

・仕事終わりに食事を取るのは12時過ぎが多く、朝食と昼食が一緒になっている。

・帰宅してから寝るのは14〜15時過ぎ

・勤務前の夕食は外食で済ませることが多い

という問題点を聞き出すことができました。

これならば、飲む時間を変更することで、患者さんはしっかりと治療することができるようになりそうです。

そこで、退院後は当院外来でフォローすることになった為、医師へ事情を説明しこれを機に持参薬も含めた全ての内服薬を昼食後に変更依頼しました。

退院後の内服について

持参薬(元々飲んでいた薬)

アムロジピン5mg        1回1錠1日1回朝食後→昼食後
アトルバスタチン錠10mg    1回1錠1日1回朝食後→昼食後

入院中に追加になった処方薬

ランソプラゾールOD15mg     1回1錠1日1回朝食後→昼食後
バイアスピリン腸溶錠100mg    1回1錠1日1回朝食後→昼食後
クロピドグレル錠75mg 1回1錠1日1回朝食後→昼食後

こちらの例では患者背景を質問することで深掘りし、患者さんのコンプライアンスをあげることができました。

また、外見上では見えない副作用も、話をよく聞くことで分かる時があります。

このように、患者さんへの質問や話を傾聴することで、患者さんへ深く関与することができます。

コミュニケーション力

コミュニケーションというのはあまりにも幅広いのですが

具体的には、職場スタッフとの報連相、疑義照会を通じての薬局薬剤師とのやりとり、院内の医師や看護師をはじめとする他職種との連携ができることが必要なスキルだと思います。

病院では、患者さんをはじめ、非常に多くのスタッフさんと関わります。

これは病院勤務の特徴だと思います。

もし、上司や医師や看護師への報連相が遅くなったことがきっかけで、患者さんや他部署とのトラブルになる可能性があります。

医師との報連相不足で招いた失敗

例えば睡眠導入薬を複数内服している患者さんがいました。

気になったため患者さんに聞いてみると、

元々不眠症状で悩んでおり、処方の調整を何度も行った末にやっと不眠症状が改善したという経緯がありました。

私は主訴ばかり目がいってしまい、睡眠薬はそのまま継続処方をすると思い、カルテには記載は事細かく記載をせず、医師に対しても詳細な説明を直接しませんでした。

その為、医師は睡眠導入剤を複数飲んでいる理由について知らなかったことから、1剤のみの処方となりました。

翌日、その患者さんは眠れなくなり、「なぜ理由を話したのに1剤にしたのか?」と薬剤師の方にクレームがあり、謝罪したことがあります。

このようなリスクを避ける為にもコミュニケーション力が求められるスキルとなると考えられます。

常に疑いを持つこと

病院薬剤師になろうと考えていらっしゃるなら、是非持って欲しいスキルです。

例えば

ランソプラゾール  1日2回朝夕食後

といった処方が出たとしましょう。

しかし処方医のカルテには胃薬1日2回と記載がありました。

まあそれならばいいかな?

と思いましたか?

しかしランソプラゾールは1日1回ですし、もしかしたら処方したかったのは実はファモチジンだったかもしれません。

疑いがあるならば、必ず疑義照会をかけましょう。どんなに優秀な医師でも必ず間違いがあります。

このように処方医のカルテに記載があったとしても、それを鵜呑みに信じるのではなく、根拠を元に、常に医師の処方に疑いを持つスキルも持っていて欲しいと思います。

もし疑義照会をせず、処方監査を通してしまって、患者さんに副作用が出てしまっては手遅れです。

最後の番人であることに自覚を持って頂ければと思います。

事前に準備できることは

最後に事前に準備できることについて考えていきます。

もし病院薬剤師になるまでの期間があるならば、調剤業務・対人業務などの経験をしておくといいかもしれません。

例えば保険薬局での短期バイトなどでお金を稼ぎながら、服薬指導や調剤業務を少しでも経験しておくと病院薬剤師としての業務に入りやすいかもしれません。

病棟業務のベースになるものは患者への服薬指導ですので、あとは各病院のやり方に順応していけばいいと思います。

また、院は非常に人間関係が複雑になりますし、特に中途採用の場合は、先輩が年下になる可能性が十分にありますので、自分のプライドは心の奥にしまって、謙虚に学ぶような姿勢を持つようにしてください。

患者さんの為に役立つ行動をしていれば、スキルや姿勢は身についてくる

いかがだったでしょうか。

今回は病院薬剤師に求められるスキルや姿勢について解説しました。

本当に患者さんのことを考えていればスキルや姿勢は自ずと身についてくるので心配しなくてよいと思います。

例えば

患者さんの処方薬が沢山あり、飲みきれないと訴えられていたら…

どうしますか?

患者さんの為に今飲んでいる薬の中で、何か減らせないだろうかと考え、減らせる薬やその根拠を調べますよね?

もちろんそれだけでは足りません。減薬をする為に、医師へ提案をします。

また、医師の処方した薬で患者さんが下痢をしたとしましょう。

その時には下痢になる可能性を病態、薬剤など色々な視点から調べて、もし薬が原因だとしたら、休薬、中止の提案をしますね。

患者さんを思って行動すれば

質問力・傾聴力・コミュニケーション力をフル活用し、薬の内容に疑いを持ち、医師へ変更、休薬提案を行う行動に結びつくので、求められるスキルは自ずと身についてくるわけです。

ということで、今回は、病院薬剤師に求められるスキル・姿勢について解説していきました。

最後に病院薬剤師は非常にやりがいのある職種です。

ぜひ迷っている方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

以上です。

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